特別対談「自立する人材育成へ、新たなプロジェクトがはじまる。」中根俊幸さん(味の素株式会社グループ調達センター次長・法学部法律学科1982年3月卒業)/藤村博之教授(キャリア教育推進プロジェクトリーダー)

高校での学びから社会人へ、意識の転換を目指しています。(藤村)

高校までは問題に正確に答える力が重視されますが、社会人には「自ら課題を発見し、自分で考えて対応する能力」が求められます。今回のプロジェクトでは、大学の4年間でその大きなギャップを埋め、意識を転換させるために3D、すなわち立体的な教育を行おうと考えました。

具体的には、受け身で聞くだけの講義ではなく、学生同士のディスカッションを重視することや、DVD教材を使って仕事に要求される能力を実感させたり、卒業生を招いて実体験を聞いたりといった授業を行います。また、課外活動やボランティア、アルバイトなどの経験も生きる力を育てる場であり、意識して取り組めば自分を何倍にも伸ばすことができるということを、学生に理解してもらおうと考えています。

藤村博之教授

激動するビジネスの現場では環境に適応する力が必要です。(中根)

私がこれまで味の素の人事部でグローバル採用を担当し、海外現地法人の社長を務めた経験から言っても、現在は一層グローバル化が進み、言葉や文化が異なる世界のさまざまな地域の人と、力を合わせて仕事を進めることが必須になっています。また、決断にはスピードが求められ、新人であっても仕事を自ら組み立てることが期待されています。そうした環境に適応できる能力を育てようという試みだと感じ、頼もしく思います。

「催事販売インターンシップ」というプログラムは価値観や文化が違う人と協調して仕事をする第一歩になると思います。これは本学を含む7大学がそれぞれの特長を発揮しながら、商店街の空き店舗を利用してビジネスを展開するというもので、すべて学生の力でやりきることを重視しています。

まさに企業経営であり、規模が小さいからこそ全体を見る視点を養う良い機会になるでしょう。各大学の文化や専門性の壁を乗り越えながら、自分はどのポジションで何をすべきか、考えながら動くことが必要になるので、自分の適性に気づくことも期待できそうです。

中根俊幸さん

大学の学びは社会で必要な力に結びついていると考えています。(藤村)

大学で学ぶことは社会で必要とされる力に結びついているというのが私たちの考えです。このインターンシップでも学部学科で学んだことが、どれだけ実践で役立つか試してほしいと願っています。大学でならどれだけ失敗しても許されるので、どんどん挑戦して失敗から多くを学んでほしい。まずチャレンジしようと学生に推奨しているところです。

藤村博之教授

大きな成功のかげには失敗がある。チャレンジする姿勢を歓迎します。(中根)

意外かもしれませんが、企業でも大きな成功を収める人は、必ず小さな失敗を重ねているものです。むしろ若い人がチャレンジしない方が問題で、失うものが少ない時期に失敗を恐れず立ち向かってほしいですね。そういう意味で、大学で挑戦することの楽しさを味わい、未知に挑む姿勢を培うことは大変有意義だと思います。

「働くチカラ」の測定手法を確立することにも取り組んできました。ペーパーテストにビジネスゲームも取り入れて、より精度の高い診断を行い、その結果を学びに役立てることが狙いです。

お話をうかがって大学の取り組みのきめ細かさに驚きました。学生は恵まれた環境にあることを自覚して、意欲的に活用することが大事ですね。今後の取り組みを見守りたいと思います。

中根俊幸さん

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